あまくてしょっぱいさくらもち

言葉にするということ

快晴と満天の星空

昨日までの大荒れの天気とは打って変わって、澄み渡るような快晴から一日がスタート。今日は久しぶりに電車に乗ってちょっとお出かけ。

 

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というのも、今日はあるイベントに参加してきた。

 

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NHK主催の「ザ・ディレクソン」という、地域の視聴者がその地域に根ざした番組企画を立案し、コンペ形式で争い、上位2チームの企画は実際にNHKが番組にするというイベント。

3月に若者が集うイベントに参加した時にディレクターの方からお声かけいただき、ついにこの日が来た。秋田の尖ってる人を集めたということだけあって、知っている人も多かったが、私のチームのメンバーはほぼ初対面の人ばかりだった。

今日初めて会う人たちとチームを組んで、アイデアを出し合い、一つの番組企画を作り上げるのは、想像していたよりはるかに難しく、また想像していたよりずっと楽しかった。

 

私たちのチームは、秋田と東京で遠距離恋愛をしている20歳男女の一日を描くドラマを企画。タイトルは『ハタチの24時 〜600kmの恋〜』。彼女が大学進学を機に秋田を離れ、憧れの東京での日々を送るが東京の喧騒に疲れと疑問を感じる中、やはり2人を繋ぐ心のふるさとは秋田だったというストーリー。最後は、離れていても秋田の満天の星空をバックに…と細かいところまで考え込んで作った自信作だった。現代らしく、SNSでお互いの近況を確認しあったり、そこから日常の中に見える秋田の良さを切り取れたら…とアイデアは止まらなかった。

 

残念ながら私たちの企画は勝ち残らなかったが、プレゼンの練習をもうちょっとできたらよかったということ以外悔いはない。他のチームの斬新なアイデアには幾度も驚かされた。採用された企画がどのように映像化されるのか今から楽しみである。

 

企画を考えるディスカッションの中で、メンバーと秋田についていろんなことを話した。6人いたメンバーのうち秋田県出身者は2名だけ。しかしそれぞれに秋田にいることの意義を見出していて、バックグラウンドを聞くのがとても楽しかった。

実際にNHKで働くディレクターの方もいて、番組を作っている人の視点や考え方を少しではあるが感じられた。テレビに携わる人から見ると秋田はこのように映るのかと思う場面は多かった。

県外出身で、さらに国内外様々な場所に住んだ上で秋田に骨を埋めたいと言っていた方の言葉は力強かった。

はてさて、自分は秋田にいる自分としっかり向き合っているのだろうか。まだまだ表面上でしか感じられていない秋田ではあるが、その奥にはすごくディープなものがあるという確信は強いものだ。考えてみれば、地元以外でこんなに長く住むのは秋田が初めてである。すごく不思議な気分だ。地元は地元で帰ったら懐かしいが、帰省から秋田に戻って来てもちゃんと自分の居場所に帰って来たという実感がある。それはきっと迎えてくれる人がいるからなんじゃないかと思う。安心していられるコミュニティがあるって分かっているから。

だから、結局ふるさとを作るのって”人”だと思う。もちろん場所って大事だけれど、自分だけがそこに生きる訳ではないし。それでもなお、秋田という土地にディープさを感じてしまうのはなぜなのだろう。

 

今私が強く興味を持っているのは、秋田に移住して来た人が感じている秋田の魅力。どうして彼らは秋田に来て暮らすという選択をしたのか、何が彼らにそんな強い想いを抱かせたのか、すごく気になる。

 

今日は久しぶりに多くの人と語り合った。これだけ真面目にチームで一つのものを作り上げるのも久しぶりだった。自然と自分の役割が、それぞれのメンバーの役割が築き上げられていて、自分に極度の劣等感を感じずに何かに取り組むのも本当に久々だった。すごい人が集まっていたはずなのに。

自分の中で少しずつポジティブな変化が起きている気がする。

そんな自分と秋田についてたくさん考えた一日の最後に見上げた夜空には満天の星空が広がっていた。